サッカーJ3の福島ユナイテッドは30日、福島市内などを候補地として構想する新スタジアムについて、「世界初の循環型木造スタジアム」とのコンセプトを発表した。屋根や壁に福島県産の木材を使い、敷地内に再生可能エネルギーの発電設備と蓄電システムをそろえ、電力の自給自足を目指すという。着工時期は未定で、収容人数は5千人前後を予定している。

現在使用している「とうほう・みんなのスタジアム」（福島市）は客席数や設備がリーグの定めるJ2基準を満たしていなかった。新スタジアムもJ1で1万5千人、J2で1万人という基準には届かないが、周辺人口などの事情や交通アクセスの良さなどを考慮してJリーグ理事会が承認すれば収容5千人でも認可される特例の適用を目指す。

部材として使う木材は分解して再利用できる設計とし、製作作業に地域住民らが参加できる仕組みを導入する。冬に降った雪を夏の冷房に活用するなど、気候を生かして自然エネルギーを利用するデザインを採用するという。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODH29B240Z20C25A8000000/